庭付きの戸建てに憧れて、ほんの少しだけ庭いじりが出来そうな家を選びました。ところが思うようにいかずここまで来ました。それには思わぬ葛藤や失敗があったのです。そこで、これからお庭を持つ方のために注意しておくべき点をご紹介です。
敷地内で余った地面を「庭風」に
まず我が家の「庭」について、ちょっとだけお話を。
戸建ては出来ればお庭が欲しい。だけど「庭付き」として売られている家は高い!そしてそんなに大きな庭は望んでいない。そこで、敷地内に地面が少々余っている構造の家を購入しました。
要するに・・・四角い土地に、四角い家が建ってるのではなく。多角形な土地に、四角っぽい家が建っているのです。
▼以下は敷地の一部
ちょっとだけですが、なんとなくお分かりでしょうか。
家の周りには自然と小さな地面が余るので、そこを無理やり「なんちゃって庭」にする作戦です。ところが、地面さえあれば「庭」として楽しめるというわけでは無かったのです。
庭付き一戸建ての夢と現実
戸建ての庭を決めるとき、日当たり・土の状態・広さは大抵チェックしますよね。実際に住んでみて、以下がとても大事だと思いました。
- 色んな虫と格闘できるか
- 傾斜があるか、ないか
- 長く居たいと思えるか
- 家と庭の行き来はスムーズに出来るか
- 手入れした庭を見るのは誰か
これらについて以下にお話をしていきます。
色んな虫と格闘できるか
虫はもう予想以上に多かったです。これは私の家の周りが自然が多いことも関係しています。やぶ蚊、ムカデ、トカゲ、ダンゴムシ・・・団地にいたころには会わない虫ばかり。
私はガーデニングの仕事もしていたし、戸建ての庭作りも少々しました。鉢に植物を植える「寄せ植え」の先生の経験もあります。だから簡単に考えていたんですよね。
でも甘かった。土の状態が悪いこと、暖かくなってきて虫が活動を始めていることもありますけどね・・・。
虫全般が苦手な人には、かなり苦痛になる恐れがありますよ。若い頃ならなんとかなるかもしれません。でも中高年になってから、そんな虫と格闘したくないわぁ~と思う場合、検討した方が良いかもしれません。
▼土を掘り返すとこんなのがゴロゴロ。
▼痒そうな虫も!素手で触れない。けっこう動きが早いです。
▼私の腕からここにジャンプ!これはまだ可愛い系。
▼土を耕してくれるミミズもいます。
ミミズが沢山いたのは、堆肥を撒いておいたのも効いたと思います。
畑にいる虫とも違います。狭い空間だからこそ出会う虫もいます。例えば、レンガ裏にびっしりとダンゴムシ。風通しの悪い葉っぱの奥に潜む、細かい虫たちや蟻など。とにかく虫に遭遇しない事がありません。
それらの虫たちが、植物にとって良いか悪いかによって対処方法も変わってくるので、庭を持つ場合、虫との付き合いは必須となると思います。
傾斜があるか、ないか
これは盲点でした。私はまだ克服できていないところです。傾斜を生かして楽しんでしまえるのなら、全く問題ありません。
プロの手にかかればあっという間に居心地よくしてくれますよ。何も知らない中高年が、水平器を持って何か作ったり、モルタルを練ったりするのは至難の業。
傾斜があるという事は、雨が降ると水はけが悪い場所があるのです。じめじめしていると、それだけで厄介な虫がやってきますよ。
モノを置くにも。レンガを敷くにも。手入れをする時、足場が斜めだと身体的ストレスを感じます。せめて足場だけでも何とかしていきたいと思っています。
長く居たいと思えるか
これもちょっと失敗。実は我が家のすぐ横が、自動車整備工場なんです。ブーンという低いモーター音が、どうしても気になってしまいます。
我が家の場合は「音」ですが、例えば光とか人の目線とかあると思うんですよ。庭で何がしたいかによって、居心地が変わってくると思います。
その居心地を叶えるために、どこまで、いつまでお金をかけられるのか?そして、その優先順位も考える必要があります。住んでみないと分からないものって沢山ありますね。
家と庭の行き来はスムーズに出来るか
部屋と庭を行き来しやすいように、ウッドデッキに階段をつけました。ところが直接雨が当たる部分が特に弱くなり、10年前後で朽ちてきましたよ。
▼15年経ってこの状態
このウッドデッキは「レッドシダー」という木材です。見た目は木材そっくりだけど、実は人工素材で腐らないという商品も出ているので、そういうのを利用するのも手ですよ。
部屋と庭の往復は、こまめに出来る素材が良いと思います。雨の日も使う事になりますから。
作ったとき、もちろん腐る事は想像していたんですよ。でもその時は「私、まだ働くし。撤去してリフォームすればいいわ~」と軽く考えていました。
・・・甘かった。そんなお金どこにあるんでしょう!過去の自分に教えたい。家を購入するときって金銭感覚おかしくなってる事、けっこうありますよね。勢いでオプションをあれこれ付けたりして。
ウッドデッキを作るときには10年後、20年後も考慮すべきですね。
手入れした庭を見るのは誰か
中高年になると若い頃とは身体が違ってきますよね・・・。雑草を取る作業、かなり大変です。
ご自分で除草シートや砂利を敷いたり、庭師を呼ぶなど工夫出来れば別です。雑草は、半年放置するだけで背丈ほどの身長に伸びるモノもあります。お庭の場所が外から見えないプライベート的場所だと、誰の目にも入らないから~と放置してしまう可能性も出てきます。
本当にお庭が大好き!という方は良いけれど、そうじゃない場合はちょっと注意。外を通る人にも見て欲しいのか、自分だけが楽しむのか。
それによって手入れする気持ちも変わってきます。「人に見られる」という緊張感で、手入れしようという気にもなるかもしれません。
庭がどの場所にあるかもチェックすべき点だと思います。
・どこまでお金をかけられるか
・どんなスタイルで楽しむか
大変かもしれないけど、きっと達成感や感動が待っていると思います。土や草のにおいは精神面にも良い効果を発揮します。
ここだけは!というポイントを押さえて、楽しい庭作りをするのも良いのではないでしょうか。
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